「健康食品が変わる 規制改革の波紋」。メーカー側の苛立ちも分かる、イメージ先行で購買が進む現状の歪さも分かる、TV番組一つで特定商品がどーっと売れる現状も知っている。でも米国のようになりたいのか?、この論文詐称事件のさなかに進めるべきことなのかという躊躇も感じる。
しかし毎回思うけれど、識者がのたまう「メーカーは責任をもって良い物を、消費者は肥えた目で賢い選択をし、国は正しく国を守る責任を」という言葉。徐々に徐々にこの前提というかゴールというかはファンタジーなんじゃないかと思う。こんな風には行かないから、知恵が必要なのではないか。餅の絵を描くのは、そこそこの才能と努力と根性があればできる。でも、食べれて、しかも美味しい餅を作るのは至難の業。この至難の業の提案をできるのが、「識者」であるべき。
それにしても、「大規模に行われる小さな詐欺」や「根拠の無いもので経済成長すべきでない」など刺激的な言葉も響く。この分野に限った話ではない。色んな事件や状況が、ぱーっと脳内に広がっていく。こうしたものへのブレーキって、本当にどうやったら踏み込めるのだろう。色んな問題の根源はもしかしたら、複雑なことではないのかもしれないという気もする。